人が育ち、街が育つ場所へ。「ジャックと豆の木」から着想した、新しい都市のコミュニティ空間

大塚ネタ

大塚の都電荒川線沿いに、RYOZAN PARKの新たな建物が生まれようとしています。

このプロジェクトのコンセプトは「ジャックと豆の木」です。

起業家や挑戦者が育ち、地域の人々が自然と集い、新しい出会いが生まれる場所をつくりたい。

そんな想いから、この物語をコンセプトに掲げました。

ブックカフェやギャラリー、パーソナルトレーニングジムなど、「拡大家族」をテーマに人と人とのつながりを育んできたRYOZAN PARKらしい発想が、このプロジェクトにも息づいています。

これからこの場所をどのような空間にしていくのか。

プロジェクトに込めた想いや構想について、RYOZAN PARK代表・竹沢徳剛さんにお話を伺いました。

以前のインタビュー記事はこちら↓

RYOZAN PARKが構想する、新しいコミュニティ

建築模型全体写真 写真提供:平田晃久建築設計事務所

RYOZAN PARKは、巣鴨・大塚エリアを中心に、「働く・住む・学ぶ・遊ぶ」を組み合わせたコミュニティを運営しています。

私たちが目指しているのは、単なるシェアオフィスではありません。

起業家、クリエイター、学生、子育て世代、地域の方々など、多様な人たちが自然につながり、それぞれの挑戦や暮らしを育んでいく場所です。

今回、その新しい拠点として、都電荒川線沿いに新たな建物を計画しています。

RYOZAN PARKではこれまで、多くの起業家や挑戦者を応援してきました。

その中で私たちが感じてきたのは、
人は一人で成長するのではなく、人との出会いの中で大きく育っていくということです。

だからこそ、この建物も、人が互いに刺激を受け、支え合いながら成長していく、生命力あふれる場所にしたいと考えています。

隣地との出会いから始まったプロジェクト

RYOZAN PARK OTSUKAが入るT&Tビル

今回建設する建物に隣接するT&Tビルは、弊社が約20年前に取得した建物です。

私たちはその場所にRYOZAN PARK OTSUKAを立ち上げました。

現在はシェアオフィスやプリスクールなどを運営し、多様な人々が学び、働き、交流する場所となっています。

その隣には、「かあちゃんち」という家庭料理店が長年営業されていました。

閉店されることになり、土地が売りに出されると知ったとき、私たちはすぐに購入を決めました。

私たちは土地との出会いも、人との出会いと同じように「ご縁」だと考えています。
小さな土地ではありますが、長年温めてきた構想を実現できる場所になると感じました。

そして何より、この場所で地域の方々に長く愛されてきた「かあちゃんち」への深い敬意があります。

この土地が再び、人が集い、地域に愛される場所になればと願っています。

訪れる人が元気になれる場所へ

屋上テラスから大塚の街を見下ろせる 写真提供:平田晃久建築設計事務所提供

今回建設する建物は、現在のRYOZAN PARK OTSUKAと一体となる予定です。

私たちは、この場所に夢や挑戦を持った人たちに集まっていただきたいと考えています。

たとえば、地域の人が気軽に立ち寄れるブックカフェやギャラリー、創作活動を行うクリエイターのための空間、パーソナルトレーニングジム、美容室や理容室など、人と人とのつながりが自然に生まれるようなテナントに入っていただけたら嬉しいですね。

屋上にもさまざまな可能性があります。

都市の中で自然を感じられる場所、犬と一緒に過ごせる場所など、訪れた人が思わず笑顔になるような空間をつくりたいと思っています。

私たちが目指しているのは、単にテナントが並ぶ建物ではありません。

そこに集う人たちが刺激を受け合い、新しい出会いや挑戦、コラボレーションが自然に生まれていく場所です。

地域の方々にとっても、何か新しいことを始めようとしている人たちにとっても、自然と足を運びたくなるような場所になれば嬉しいですね。

平田晃久さんと一緒に描く「ジャックと豆の木」

写真提供:平田晃久建築設計事務所提供

今回のプロジェクトを設計してくださる建築家・平田晃久さんとの出会いは、RYOZAN PARK GREENの計画までさかのぼります。

当時、私は建築家・伊東豊雄氏の建築塾で学びながら、RYOZAN PARK GREENの構想を進めていました。

その後、ご縁があって平田さんをご紹介いただきました。

私たちが目指してきたコミュニティや空間のあり方、そしてRYOZAN PARKに込めてきた想いについて、平田さんとは何度もお話しする機会がありました。

平田さんは私たちの考え方を深く理解してくださり、その想いを見事に建築として形にしてくださいました。

それがRYOZAN PARK GREENです。

今回、新たなプロジェクトで再びご一緒できることを、本当に嬉しく思っています。

今回のプロジェクトでは、私から「ジャックと豆の木」というコンセプトをご提案しました。

起業家の卵が大きく育ち、その挑戦が次の世代へと受け継がれていく。
そんな物語を建築で表現したいと考えたからです。

その想いを受け止めてくださった平田さんは、一本の木が空へ向かって力強く伸びていくような、
生命力あふれる建築としてデザインしてくださいました。

この建物もまた、人と人がつながり、挑戦が育ち、新しい未来が芽吹く場所になればと思っています。

夢を語るとき、目が輝く人と一緒に

1階ギャラリーのイメージ 写真提供:平田晃久建築設計事務所提供

私たちはテナントとして入居を希望される方に、必ず「どんな夢を持っていますか」とお聞きしています。

経歴や肩書きといったスペックよりも、その人がどんな未来を描き、どんな挑戦をしたいと思っているのかを大切にしています。

夢について話し始めた瞬間に、目が輝く人がいます。

その話を聞いているこちらまでワクワクしてしまうような、まっすぐな情熱を持った人です。

そんな方々に、この場所へ集まっていただきたいと思っています。

実は、この考え方は人との出会いも同じです。

ある意味では恋愛に近いのかもしれません。

条件や肩書きではなく、その人が夢を語るときの表情や、その場にいる人まで前向きな気持ちにしてくれるようなエネルギーに惹かれるのです。

そんな人たちが自然と出会い、お互いに刺激を受けながら、新しい挑戦やコラボレーションが生まれていく。

新しい建物もまた、夢を語る人の目が輝き、その挑戦を応援し合える場所にしていきたいと思っています。

「半径5メートルの仲間」から、街全体へ

写真提供:平田晃久建築設計事務所提供

私たちは「半径5メートルの仲間を大切にする」という考え方を大事にしています。

人間には、本当に深く関わることのできる人数に限りがあると言われています。

これはイギリスの人類学者ロビン・ダンバーが提唱した「ダンバー数」と呼ばれる概念で、人が安定した関係を築ける人数はおよそ150人程度だとされています。

だからこそ、まずは身近な仲間とのつながりを大切にしたい。

半径5メートルの距離にいる人たちとの関係性を丁寧に育むことが、結果としてより大きなコミュニティへと広がっていくと、私たちは考えています。

RYOZAN PARKでは、これまで20組以上のご夫婦が誕生し、未来の宝である30人以上の子どもたちが生まれました。
そして、多くの起業家やクリエイターたちが新しい挑戦を始めています。

私たちがつくりたいのは、単なる建物ではありません。

人と人が出会い、人生が動き始め、新しい家族が生まれ、新しい事業が育ち、そのつながりが街へと広がっていく。

そんな「人が育ち、街が育つ」きっかけとなる場所です。

一つの建物から始まる小さなつながりが、人から人へ、そして街へと広がっていく。

そんな未来を、この大塚の街で実現していきたいと思っています。

本プロジェクトは、2027年3月頃の着工を予定しています。工事期間は約1年を見込んでおり、2028年春頃の完成を目指しています。なお、設計内容や工事スケジュールについては、関係機関との協議や各種条件等により、一部変更となる場合があります。

※今後、設計の進捗やテナント募集などの最新情報は、RYOZAN PARK公式ウェブサイトおよびSNSで随時お知らせしていく予定です。

GOtsukaを運営する㈱アナザーパスのインターン・ライター。最近大塚で働き始めた大学生です。おじさんが好きそうな食べ物が好き。大塚のマイナーグルメを発掘して、どんどん体重を増加させたい。